北海道ツーリング ③

【9月7日】

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朝から
断続的に雨が降っては止む の繰り返し。

雨雲レーダーによると、
海上で雲が発生しては
道北をぞくぞくと通過するような動きである。

夕映温泉で買ったお菓子を朝食の代わりに食べる。


表に出る気も失せ、重い腰は上がらないまま
スマホゲームでしばらく時間を潰す。(現実逃避?)


【このまま連泊した方が良いんじゃないか案】も出た。


が、気がつけば雨が弱まり
レーダー予測でも、雨雲がいなくなるっぽい感じになったので
この隙に稚内まで行くことにした。


急いで荷物を積んで出発。


このまま雨が止むなら
せっかくだし、サロベツ原野も見て行こう!

というつもりで
道道106号方面に向かったのだが

大裏目に出た。


結局雨は止むどころか

土っ砂土砂のザンザン降り

だけでなく

突風が海からびゅんびゅん吹き荒れる始末。


バチバチと大粒の雨に全身を打たれ
突風に足(タイヤ)を取られ
すれ違いのダンプには泥水を浴びせられ
それはもう散々で。
寒いし。


とにかく死なないように前に進むのに必死。


ちなみに
念のため持ってきてたGoldwinの防寒グローブには
この時とても助けてもらった。

ゴアテックスと言えども、濡れる時は濡れるけど
濡れてても手が冷えなかったのだ。


そんな恐怖のサロベツ原野だったが
ひとつだけ良かったことがあった。

野生のオジロワシが飛んでいる所を発見したのだ。

もうそれだけはホント
北海道に来た甲斐があったっ
てなもんで。



ひたすら道道106号を北へ走るのだけど
景色が変わらないし、
周りには何にもないので

本 当 に 何 に も な い

ので、全然距離が掴めない。

こういうのは
なんとなく生きた心地がしないのは何故か。


ようやく稚内の看板を見かけた時は
歓喜した。


だいぶ疲弊していたし体も冷えていたので
暖かい建物の中でゆっくり休みたかった。

とりあえず道の駅が市内にあるようなので
探してみたのだけど
道があちこちに分かれているし
メインロードがどれなのかよく分からない。

GSを見かけたので給油しつつ
グルグル走り回った挙句
たまたま見かけた副港市場という所に行ってみた。
ちょっと裏寂れた印象。

でも、ラーメンがあった!!
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しかもうまい!

ようやく一息つけたのだった。


さて
実のところこの時点で
距離はさほど走っていない。

ちょうどお昼どきで
走るための時間もまだ余裕にあった。


だけども
夫婦とも体力の限界。

宿探しも市内の方が楽だったので
じゃらんで検索して空いていたホテルへ即予約。



ちなみにこの日
降り続く雨によって土砂災害が起きたらしく
稚内市内の一部地域では
避難指示が発令されていたらしい。

前日には道路冠水による通行止め区間もあったのだとか。


そんな事は知る由もなかったけど。


さて、宿をとったものの
チェックインできるのが早くとも16時。

あんまり走りたくは無かったけど
近くに有名な防波堤ドームあったので行くことにした。





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昔(?)はここで野宿する人も居たそうな。
今は禁止されているらしい。


もうちょっと足をのばして
ノシャップ岬まで行ってみたが、

風も波も荒々し過ぎて
まぁー恐ろしかった。

台風の来る日は海に近づくものではないなと心底思った。



早々に市内に戻ってきた。
時間は有り余る。


悩んだ末、再び防波堤ドームへ。


雨風を凌ぐためのところでは無いけど
もう、何もする気が起きないので
しゃがみこんでぼんやりと
時が過ぎるのを待つ。


この類の過酷さは
経験した事がない。


15時過ぎ…

寒さに耐え切れず
ホテルに向かってみることにした。


さすがにチェックインはできなかったが
ロビーで待たせていただけた。

バイクも
砂利でない舗装路へ停めてよいとの事で
大変ありがたかった。


部屋の準備ができたとの事で
少々早めにチェックインさせていただけた。


部屋に入り、しばらく茫然自失…


バイクはこんなにしんどいものだったのか。

歳のせいでもあり、天候のせいでもあり
どちらにせよ、少し嫌いになりそう。


北海道のホテルにはだいたい温泉があり
冷え切った体をしっかり温めることができた。
ここはヌルヌルした泉質だった。


コインランドリーとセイコマ
ホテルの近くにあってラッキー。

洗濯もできたしご飯も買い込んだ。
(素泊まりなので)

日が暮れた頃には
まるで初冬のような寒さになっていた。


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豚丼と焼き鳥丼だったかな?

手作り弁当っておいしいなぁ。


明日も雨なのだろうか。
どこまで行けるかな。


つづく。



余談

ここのセイコマで買った手作りミニチョコクロワッサンが
当日製造でとても美味しかった。

北海道ツーリング ②

【9月6日】

苫小牧のビジホを出発。

まずは最北端を目指して北上するのだ。



とりあえず手塩まで行く事にした。

基本的に行き当たりばったりの旅路である。


この先一週間の天気予報だが、
北海道はほぼ雨。

朝からどんより雲が広がる。


国道234号を北上、
途中「早来ゆきだるま郵便局」なる所へ立ち寄る。

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ここでちょうど雨が降り出す。


私はカッパを着込んで出発。

再び国道234号を北上。


しばらくして雨が本降りになってきたところで
セイコマへピットイン。
カツゲンで気合を入れる(?)

夫もカッパを着込んだ。(カッパを着たくない人)


いよいよ土砂降りになった頃、
夫のSVの調子が悪くなる。

どうも雨水がどこかしら浸入しているようで
エンジンかぶり気味な動作が頻発する。
回しても加速せず、止まりそうになるのである。

そんな調子で
岩見沢インターより道央自動車道に入る。

土砂降りだわ、
雨でバイクの調子が悪いわ、
雨で体が冷えて寒いわ、
雨でシールドが見えないわ、
路面も濡れてラインが見えないわ、

とにかく雨は苦しい。


インカムで会話が絶える位
追い込まれていた。

試される大地とはこの事かとぼんやり考えつつ
無心にバイクを前へ走らす。



砂川SAで昼ごはんも兼ねて大休止。

夫が一服中、地元ライダーらしき人(この日は普通にお仕事で移動中っぽい)に
話しかけられ励まされていた。


札幌味噌ラーメン、SAでも侮りがたし。

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寒かったので汁も大いに飲んだ。


その後お土産コーナーのチーズケーキを買い食い。

実に乳臭くて素朴な甘さで美味しい。
やっぱり北海道だから乳製品も美味いのだろう。

スマホの天気予報レーダーでは
雨雲がそのうち去るようなので
しばし待機。

その間にこの日宿泊予定のキャンプ場で
ライダーハウスの予約を試みる。
(なんせ翌日も雨予報なので)


が、予約受付は行っていないようで
先着順という事らしい。

今のところ空いているので
来るなら気をつけて来てください という旨であった。



小雨になった頃を見計らって砂川SAを出発。
SVもエンジンの調子が戻ってきた。

深川インターから下道に下りる。
この頃には雨はほぼ止んでいた。



余談

DRZのETCはここ最近調子が悪く、
出口で読込みエラーが起きることしばしば。
(入口では問題なく通過できるのだが)

応急処置として
カードとカバーの間に厚紙を挟み込んだら
エラーが出なくなった。

おそらく、パッキンがやれてきたと思われる。
さらにバイクの振動によって
読込みエラーが引き起こされるのだろうと。



閑話休題

国道233号で留萌の街中に出る。

とりあえずコンビニへピットイン。

ここで東北から来たらしいライダー二人組と夫が
何やら話をしていた。

どうやら彼らはこの日中に稚内まで行く予定なのだそうだ。


この時点で日が傾き始めていたのだけど
手塩泊まりの私達でも時間が押したのに
彼らは果たして
無事稚内に辿り着けたのだろうか。

ホクレンのライダーズフラッグをバイクに括り付けてあった事が
印象的である。



国道232号に出て、日本海沿いを北へひた走る。

厚い雲に覆われた水平線が
時々雲間から照らされて部分的に輝き

これはこれで綺麗なものだと
脇見運転しながら()

ひたすら真っ直ぐな道路を進む。


速度域の高い交通に流れ流され
気がつけば夕暮れとなり
体もお尻もヘトヘトである。


休憩を取ろうにも
もうコンビニすら見かけないのである。
左は海、右は原野。

道の駅「ロマン街道しょさんべつ」でトイレ休憩をし、
もう、ひと踏ん張りだ。


途中、先に出発した東北組に追い着いた。

去り際、手を振って挨拶をしてくれた。


鏡沼海浜公園キャンプ場、迷いながらも無事に到着。
受付時間ギリ手前で間に合った。

ライハをやめてバンガローを借りた。

荷物を降ろしてバンガローに持込み、
ようやく一息つけた。


思いのほか距離があったし (北海道は距離感を掴めない)
大雨に降られたしで
ヘトヘトだったのだけど、

持ち込みのドッヂビーでちょっと遊んだ。
遊び心は大事。


キャンプ場の隣にある「夕映温泉」で汗を流す。
ここの温泉は一癖あって好みは別れそうだ。

ツンとしたアンモニア臭で、しょっぱくて
色がやや赤茶けている。

冷えと疲れを温め癒してくれるなら
どんな温泉でも心地良いのである。

買出しに出掛ける時間もなく、気力もないので
温泉のレストランで定食を注文。

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ホタテが名産だったかな?
漁港も近いようだ。


バンガローへ戻り、早々に就寝。
8時過ぎには寝ていたやもしれん。



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つづく。

北海道ツーリング ①

【9月4日】

18時頃出発

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相変わらずDRZのメータークロックは
始動の度にリセットされてしまう。


夜な夜な北陸道をひた走り
敦賀新港に21時頃着。

メットのスモークシールドでの夜道は見え難いため
ホムセンの色なし作業用眼鏡をつけていった。

が、高速道路ではシールドを開けている方がつらかった。


無いよりマシ。

夜道怖いマン。


24時乗船、翌日1時出港。


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【9月5日】

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苫小牧東港に着くまで、ひたすらフェリーで暇を持て余した。

やることと言えば、

ご飯を食べるか、寝るか、風呂に入るか、だ。


ちなみに、フェリー独自の催し物があり、
ビンゴゲームとミニコンサートと映画上映もある。


それでも暇なら

売店に行くなり、デッキに出るなり、
トレーニングルームで運動するなり、
ゲームセンターでユーフォーキャッチャーなりするしかない。


トレーニングルームの利用者は果たして居たのだろうか?


良かったことといえば
コインランドリーの台数が充実していたので
洗濯もやっておいた。




20時半、苫小牧東港着。



このFT周辺に宿泊施設はないので
苫小牧駅方面へ向かう。


数日前に○ゃらんで予約しておいたビジホに22時頃チェックイン。

フェリーで見かけたバイクが1台、後から来て泊まったようだった。



美味しいご飯を求めてホテルを出る。


ホテルの人に教えてもらったお勧めのお店

となりの居酒屋で飲むことにした。



大当たりだった。

「三日月」というお店。

串焼きと七輪焼きが押し。


良すぎて写真に収める事も忘れてた。



あまりにも良かったので
北海道最終滞在日にもう一度訪れたのだった。


うーん、
もう一度あのお店で

イカの一夜干しを七輪で焼きながら
「店長おすすめ」の獺祭をちびちび飲みたい。




ホテル帰りに初・セイコーマートへ立ち寄ってみる。

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コンビニで「ゆでとうきび」がレジ前に置いてあることに驚愕。

(とはいえこの日は売り切れだったと思われるが)


このセイコマ

ゆでとうきび と

ミニチョコクロワッサン には

後々お世話になることとなるのであった・・・。




つづく。




どうでもいい余談。

新日本海フェリーの航路で

苫小牧東港の着岸直前
もしくは出港直後の区間

波が荒いのか大きく船が揺さぶられて

往復共にこの区間でのみ船酔いした。


船酔いは寝てるのがいちばん良い。

バイク減車の予定あり

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すでに六月ですが。


最近おバイクしていません。



生活環境が変わって


これまでバイクは2台体制でしたが

1台に絞りましょうか!という話がすすんでおります。


税金を払ったばかりだけど。



こういう事は想定していたので

ま、いつかまた二人でツーリングできたらいいねって感じです。



バイクに乗りたい欲が

若い頃ほどにはない。



歳をとっているんだなぁ。